乳がん検診 医師の立ち会いなしでも問診可能に 厚労省

自治体による乳がん検診の受診率が5割を下回る中、厚生労働省は医師不足に悩む地域でも検診が実施しやすくなるよう、問診を医師の立ち会いなしで行うことを認める方針です。

乳がんは女性に最も多いがんで、年間に1万4800人余りが死亡し、女性のおよそ9人に1人が一生のうちにり患するとされています。

早期発見が重要なため、国は40歳以上の女性に2年に1回検診を行うよう市町村に求めていますが、厚生労働省によりますと、おととしの受診率は47%にとどまっています。

検診では、マンモグラフィーと呼ばれるエックス線検査に加えて問診が行われますが、医師の立ち会いが義務づけられているため、医師不足で思うように実施できない地域があるということです。

このため厚生労働省は、医師の立ち会いがなくても看護師などの医療従事者が問診を行うことを認める方針を決めました。

厚生労働省は、すでにエックス線撮影についても医師の立ち会いなしで行うことを認める方針を決めていて、今後、専門家を交えて指針の見直しに向けた議論を進めることにしています。