2人逮捕 卸業者に販売容疑 警視庁

C型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が出回った事件で、警視庁生活環境課は4日、いずれも住所不定、無職、大久保博幸(49)と菊地さおり(44)の両容疑者を医薬品医療機器法違反(模造医薬品販売など)容疑で逮捕した。逮捕容疑は昨年1月ごろ、偽のハーボニーが入ったボトル1本を東京都内の卸売業者に約80万円で販売したなどとしている。同課は認否を明らかにしていない。

 同課によると、卸売業者などの携帯電話の解析から2人が浮上。両容疑者は今年2月に同様の容疑で逮捕された広島県の夫婦の知人だった。広島県の夫婦の事件では、妻が罰金30万円の略式命令を受け、夫は不起訴処分だった。

 卸売業者に持ち込まれた偽薬は、複数の卸売業者を経て奈良県の薬局や和歌山県の病院に流通。昨年1月10日に奈良県の薬局チェーン系列店で購入した患者が偽造品と気づき問題が発覚した。中身はビタミン剤などだった。