ジェネリック最大手の沢井製薬に処分 責任者の変更命じる 試験不正

胃炎治療薬の品質試験で不正があったジェネリック(後発薬)最大手の沢井製薬大阪市淀川区)に対し、厚生労働省は22日、医薬品医療機器法(薬機法)に基づき、品質や安全管理の最終責任者の総括製造販売責任者(総責)を変更するよう命令を出した。大阪府福岡県も、同社や不正があった九州工場に業務改善命令を出した。

同社九州工場(福岡県飯塚市)で製造される胃炎治療薬「テプレノンカプセル50mg『サワイ』」の品質試験で、カプセル内の薬剤を、別の新しいカプセルに詰め替える不正が2015年から行われていた。

総責は、医薬品などの品質・安全管理の最終責任者として、同法により設置が義務づけられている。厚労省が総責の変更命令を出すのは初めて。継続的な不正行為について、総責が検知できる体制を構築しなかった▽報告後も調査や原因究明を指示しなかった▽自治体や厚労省に報告をしなかった――などとして、同法違反を認定した。